①ダイセル異人館

外国人技師のための住居

異人館は、網干工場設立当時、イギリス、ドイツ、スイスから5人の技師を招き、技術者の宿舎として建設された。本館は、通天閣を設計した、当時関西で5本の指に入る設楽貞雄によるもので、当時は海辺が埋め立てられる前であり、リゾート地の別荘のような趣があったと思われる。

ただし最新式の工場でもあったにもかかわらず、不良品が相次ぎ、わずか数年で外国人技師たちは解雇される。その後、西田博太郎ら邦人技師により品質問題を自力で解決している。なお、西田はその後、金子直吉の依頼を受け、人絹の研究を行い、その研究は帝人創立時に活かされることになる。

資料館内には、セルロイドの歴史、キューピー人形、メガネなどの日用雑貨品が展示されている。また鈴木商店が供給した樟脳を原料としたセルロイドの生産過程を学ぶことができる。

  • ダイセル異人館
  • ダイセル異人館玄関
  • セルロイド商品の展示

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