⑪ハルピン
鈴木商店ハルピン出張所は、満州小麦の欧州向け輸出、"開原大豆"の内地製油所向け買い付けの拠点
ハルピン市は、中国黒竜江省の政治、経済の中心地。
1904年、日露戦争後、日露講和条約により日本がロシアより東清鉄道と南部鉄道線の経営権を獲得し、日本人の居住が始まった。1932年、満州事変後、満州国が建国されると首都を新京(旧長春)に、ハルピンを特別市に制定され、在住邦人も増加した。
鈴木商店ハルピン出張所の開設時期は、大正6(1917)年。ハルピン出張所では、大連支店と連携し、満州小麦の欧州向け輸出、日本からの小麦粉の輸入を行い、開原出張所と同様、鈴木商店が経営する内地の油房向けに原料豆「開原大豆」の買い付けが主な業務であった。