(A)-②金子町
金子の名字に由来する町名
金子町は築別川の右岸、築別炭砿駅の北東方向に位置していた。その名称は羽幌炭砿創業時の専務取締役、金子三次郎の名字に由来するという説と鈴木商店の大番頭、金子直吉の名字に由来するという説があるが、いずれにしても金子の名字に由来することに変わりはない。
金子三次郎は炭鉱創業前には、鉄道敷設の認可申請等開発の諸手続や鉄道建設資材の調達などに奔走し、実現はしなかったものの山口県防府市の防石鉄道の軌条を羽幌炭砿に移設すべく、時の鉄道省と交渉を重ねたがことなどで知られている。
当時、金子町には太陽中学校、築炭上クラブ(会社のゲストハウス)、金子寮(鉄道関係従業員と教員用の寮施設)、築炭グラウンド(野球場)、テニスコート、職員組合などがあった。