⑪北見ハッカ記念館 

世界一の薄荷工場「ホクレン北見薄荷工場」の跡地にオープン

北見ハッカ記念館は、昭和61(1986)年に「旧・ホクレン北見薄荷工場」を改修してオープンされ、北見市により運営されている。

同記念館は、昭和8(1933)年に北見(現・北見市南仲町)に建設され、昭和58(1983)年に閉鎖された旧・ホクレン(当時の北海道信用購買販売組合)北見薄荷工場の2階建ての研究室・貴賓室棟をハッカ記念館として公開している。

1階には、当時の薄荷工場で使われていた各種薄荷蒸溜器等機械類が展示されているほか、北見薄荷の歴史がDVDにて見られる。2階には、北見薄荷工場のジオラマが展示されている。

明治30(1897)年代、湧別、斜里、野付牛など北見地方で薄荷の栽培が盛んになり、我が国有数の薄荷産地に発展。大正元(1912)年のサミュエル事件の苦い経験から、北見の薄荷栽培農家は安定した生産価格での販売を求めると同時にハッカ工場の建設機運が高まった。こうした背景から昭和8(1933)年、ホクレン薄荷精製工場が北見に誕生。

ホクレンでは、生産者(農家)が蒸溜したハッカ原油(取卸油という)をホクレンの計算方式で買い取り、ホクレンが精製したハッカを売却した金額から経費を差し引いて残額を均等に生産者に配分する「ホクレン共同販売共同計算方式」を採用してハッカを安定した農作物に育て上げた。昭和13-14(1938-1939)年には、北見薄荷工場は、世界の生産量の70%を占め、北見は"ハッカ王国"として名声を博した。

北見ハッカ記念館

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  • 北見ハッカ記念館・薄荷蒸溜館
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