①辰巳屋松原商店神戸出張所(弁天浜)
鈴木商店の宗家「辰巳屋松原商店神戸出張所」開設の地・神戸弁天浜
開港間もない兵庫港に近い新興「神戸村」の開港景気を見込んだ大阪の有力な砂糖商「辰巳屋松原商店」二代目恒七は、弁天浜に神戸出張所を設けた。明治5(1872)年、長崎での菓子修行を終え兵庫に立ち寄った鈴木岩治郎は、松原商店神戸出張所に雇われ、やがてその才覚を認められ、主任に取り立てられた。
松原商店は、ほどなく弁天浜より第二波止場(後の国産波止場)の角(内海岸通り)に店を移転。然し恒七が病に倒れ事業を継続することができなくなり、明治7(1874)年辰巳屋神戸出張所は、暖簾分けで鈴木岩治郎に譲られることになり、鈴木商店が独立創業した。