⑪鈴木商店モニュメント

鈴木商店の歴史的価値を後世に伝えるため神戸の同社本店跡地に建立 

鈴木商店記念館は港町神戸繁栄の基礎の一端を築いた鈴木商店の歴史的価値を後世に伝えるため、神戸開港150年を記念して鈴木商店発祥の地・神戸に「鈴木商店モニュメント」を建立し平成29(2017)年7月7日、除幕式および贈呈式を執り行い、神戸市に寄贈した。

制作・設置者 辰巳会・鈴木商店記念館

設置場所 神戸市中央区栄町通7丁目の神戸市歩道上
かつて、この場所には東川崎町(当時)の鈴木商店本店があった。大正5(1916)年、後藤回漕店が経営していた「みかどホテル」を創業者・後藤勝造から買い取って本社屋とし、鈴木商店飛躍の舞台となったが大正7(1918)年8月12日、米騒動に端を発した焼き打ちにより焼失した。

モニュメントの仕様
モニュメントは、白御影石の本体に半永久的な耐久性を持つ「陶板」で作成した「説明書」を、裏面には同じく「陶板」による赤色鮮やかな「カネ辰」のロゴマークを配置。台座部分にはかつて鈴木商店が経営していた大里(だいり)製粉所(明治44年設立)の工場建屋に使われていたレンガを使用している。

なお、「陶板」には鈴木よね、金子直吉が中心となって多くの製造業を起業したこと、鈴木商店が神戸港および神戸の産業発展に貢献したことなど、鈴木商店の歴史・業績を中心に刻している。

※大きさ:高さ(台座含む) 150cm、横幅(台座含む) 164cm、奥行(台座を含む) 53cm、御影石の縦幅 113.1cm、同 横幅 140cm、同 奥行29cm
自重:1.7トン

※デザイン・制作会社:大塚オーミ陶業株式会社(大塚グループ) 

■除幕式・贈呈式
辰巳会・鈴木商店記念館の主催により、除幕式には鈴木商店記念館から川崎博也 神戸製鋼所代表取締役会長兼社長、鈴木純 帝人代表取締役社長、佐藤洋二 双日代表取締役会長、鈴木一誠(かずのぶ) 太陽鉱工代表取締役社長、神戸市から久元喜造(ひさもときぞう) 神戸市長、北川道夫 神戸市会議長、宮本一郎 神戸市中央区長、地元団体として奈良山喬一 みなと元町タウン協議会会長、以上8名の出席者により除幕の儀が執り行われた。

贈呈式は、上記の各氏に加えて記念館の協賛各社、辰巳会、当記念館の協力者、神戸市の関係者、みなと元町タウン協議会の関係者、報道関係者など総勢100名を超える出席者が見守る中、記念館の協賛幹事会社・太陽鉱工の鈴木社長より久元神戸市長への目録贈呈の儀が執り行われ、それに続く懇親会も大盛会のうちに終了した。

「鈴木商店モニュメント」の除幕式・贈呈式について(2017.7.10付編集委員会ブログ)

モニュメントは、ここを訪れると誰もが当時の鈴木商店の隆盛に思いを馳せることができるとともに、神戸市の新たな観光名所として街の賑わいにもつながるなど、末永く神戸市民から愛される史蹟として大いに期待されている。

関連資料

  • 鈴木商店モニュメント
  • 鈴木商店モニュメント(裏面)
  • 除幕式を終えモニュメントを囲む関係者

TOP