③依岡神社
日沙商会創業者・依岡省三の意志を継いだ弟・省輔が設置
サラワクでのゴム園事業を推進するため日沙商会を創業した依岡省三は、志半ばで病に倒れた。(明治44(1911)年)
省三の意志を継いだ弟・依岡省輔は、日沙商会の経営に乗り出し、大正9(1920)年、クチン郊外のシニアワン村(サマラハン)のパームヤシのプランテーションの中に、依岡省三を祀った「依岡神社」を設けた。
日沙商会の最盛期には、シニアワン村には、日本人学校、病院や店舗が建ち並び賑わったが、終戦により日沙商会の資産は没収され、邦人は強制帰国させられた。依岡神社を維持・管理する者も無く、同神社は荒廃し緑の森の中に埋もれてしまうかも知れない。