①日沙商会サラワク事業所

鈴木商店の代表的な海外事業会社

昭和2(1927)年当時の日沙商会のサラワク事業所(ゴム園)所在地:ボルネオ、サラワク国サマラハン省クチン市

 土佐の生れで南洋の島々の開発を手掛けた依岡省三が、サラワク王国から広大な土地の租借を認められ、鈴木商店・金子直吉の支援を得てゴム園の経営に着手、現地に日沙商会を創業(大正元(1912)年)するも一時帰国中の京都でマラリアを発症し死去。

依岡省輔は、金子直吉の委嘱を受けて兄省三の意志を継ぎ、日沙商会の経営に乗り出す。(写真は、日沙商会事業所(1912年創業の看板を掲げている。))

大正6(1917)年、株式会社に改組し、神戸に本社、サラワク・クチンに支店を設け、東工業からゴム製造を継承し、ゴム栽培からゴム製造までの一貫体制を整えた。

昭和12(1937)年、依岡省輔死後、日沙商会は、ボルネオ産業と改称し、西川玉之助が社長に赴任して采配をふるったが、第二次世界大戦の結果、全ての資産は没収され、全事業を失い日沙商会の歴史に幕を下ろした。

  • 日沙商会サラワク事業所
  • 依岡省三(後列中央)
  • サラワク・ヴァイナリー国王一行と依岡省輔(後列中央)(箱根富士屋ホテル)

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