米国(ニューヨークほか)

英国に代わって世界経済の中心になりつつある米国を舞台に飛躍を図る鈴木商店

アメリカは、19世紀半ばから産業や文明が急速に発展、製鉄、石油精製、発電等エネルギー産業が興り、同世紀末には、当時最大の産業国であったイギリスに肩を並べるようになった。さらに金融業が新しい産業となりウォール街の原型が出来上がりつつあった。

20世紀に入ると産業はさらに急速に発展、アメリカの産業がイギリスから世界一の座を奪い、政治、経済、文化の面においても主導的な地位を確立した。

こうした折、鈴木商店では明治40年代(1910年代)に海外支店・出張所網の創設が図られ、ロンドン、ハンブルグ、ニューヨークに代理店が設置された。大正期に入ると、幹部社員を欧州各国、豪州、アメリカ、ペトログラード(ロシア)に視察や短期派遣し、出張所開設を進めた。

昭和2(1927)年当時、アメリカ国内には下記の支店・出張所が設けられていた。

〇ニューヨーク支店  St. Paul Building, 220 Broadway, NEW YORK CITY(N.Y.)
 同支店絹布部分室(Silk Department) 185 Madison Avenue, NEW YORK CITY
〇シヤトル出張所  Dexter Horton Building, SEATTLE (WASH.)
 (*シヤトルは、当時の表示)
〇テキサス出張所 703 Neil P. Anderson Building, FORT WORTH, TEXAS.
〇ポートランド出張所  Board of Trade Building, PORTLAND, OREGON
〇サンフランシスコ出張所 351 California Street, San Francisco,U.S.A.

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