⑭浪華造船所

買収   大正6(1917)年                                                                  所在地  大阪市西区北恩加島(現・大正区北恩加島) 尻無川左岸

鈴木商店は、播磨造船所を買収した大正5(1916)年、鳥羽造船所を買収すると、翌大正6(1917)年には、浪華造船所、和船・木造船専業の檜丸造船所を相次いで買収した。

第一次世界大戦終結による反動不況を予想し事業再編を決意した鈴木商店は、大正7(1918)年、浪華造船所を播磨造船所、鳥羽造船所と共に鈴木商店の貨物輸送を担っていた帝国汽船に合併させた。これに伴い、播磨造船所と鳥羽造船所はそれぞれ帝国汽船播磨造船工場、鳥羽造船工場と改称した。

さらに鈴木商店造船事業の合理化のため、帝国汽船の事業縮小方針が出され、大正8(1919)年、浪華造船所は閉鎖された。浪華造船所で建造中の帝国汽船向け「伊吹丸(2.014G/T(総トン数),3.568D/W(載荷重量トン), 1.051HP(馬力), 11.972kt(ノット)」は、大正8(1919)年6月の進水後、播磨造船所へ曳航して播磨にて艤装を続行して竣工した。(大正8(1919)年9月4日)

  • 恩加島地図(大正時代再現図)

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