②台南と鈴木商店

 

清朝時代からの古都である。鈴木商店が台湾で最初にその看板を掲げたのが台南で、金子直吉の命を受け、平高寅太郎が明治40(1907)年に出張所をおいた。のちに台中、嘉義、打狗(高雄)に出張所が相次いで開設されると、台湾支店となって各出張所を管轄した。台北に支店が移動すると同時に、台南はいったん出張所に降格されるが、大正9(1920)年再度支店に昇格した。

台南は塩の集積地でもあり、安平港付近には、大日本塩業の倉庫や宿舎があったことが確認できる。「安平樹屋」は煉瓦作りの倉庫にガジュマルが絡みつく奇観が人気の観光スポットであるが、その中には大日本塩業の倉庫も含まれている。台南郊外七股には台湾塩博物館があり、日本統治時代の塩生産の様子をうかがい知ることができる。

  • 塩田風景
  • ガジュマルが絡む煉瓦造りの倉庫
  • 台湾鹽博物館

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