④台南駅・台南鉄道ホテル
台南の玄関口を飾る洋風ルネッサンス様式駅舎と鉄道ホテル
「台南駅」は、日本時代の明治33(1900)年に開業した。駅 舎は、洋風ルネッサンス様式の建築で、当時の台湾の経済の中心地であった台南の玄関口として栄えた。
駅舎2階部分には、ホテル「台南鉄道ホテル」とレストランが営業していた。台南鉄道ホテルは、昭和9(1934)年の開業で、台北鉄道ホテルと同様、後藤回漕店の関係「みかどホテル」に営業が委託された。
ホテルは、わずか9部屋のみであったが、台南では珍しい西洋風ホテルであり、レストランと共に人気を博し盛況であった。ホテルは、1965年まで、レストランは1985年まで営業を続けていたが、現在はいずれも閉鎖されている。
現在の「台南駅」(台南市東区北門路2段4号)は、台湾鉄路管理局の主要駅で、通称「台鉄台南站」と呼ばれる。1日当たりの乗降客は、53,000人程、年間では2,000万人の利用者がある。台湾高速鉄道(新幹線)の台南駅「高鉄台南站」(台南市帰仁区沙崙里帰仁大道100号)とは接続されていない。
なお、台鉄台南駅にあった「台南鉄道ホテル」を復元する計画が検討されているという。