① 日本精蠟・徳山工場(元・日本金属・徳山製錬所)

鈴木商店・徳山製錬所跡に建つ満鉄起源のパラフィンワックス専業メーカー

所在地:周南市大字大島850番地

 昭和4(1929)年2月、南満州鉄道(満鉄)は、パラフィンワックスの国産化と残渣油(重油)の徳山海軍燃料廠への供給を目的に、満鉄100%出資により、資本金200万円で"日本精蝋"を設立した。

 徳山工場の打上工場は、満鉄が旭石油徳山製油所地を買収したもので、この地はもともと鈴木商店が大正5(1916)年、日本金属・亜鉛製錬所として創業した工場だった。

 日本金属・徳山製錬所は、原料の調達(輸入)難および彦島製錬所での製錬一貫工程が軌道に乗ったため、大正9(1920)年に操業停止、大正11(1922)年鈴木系の帝国石油に移管され、帝国石油が旭石油と合併し、新生旭石油・徳山製油所となるも昭和4(1929)年、南満州鉄道(満鉄)に売却、満鉄は前述のように同年100%出資のワックス専門メーカー・日本精蠟株式会社を設立し、同社徳山工場とした。

現在でも日本精蠟徳山工場の後ろにそびえたつ赤レンガの煙突は亜鉛を作る際のガス排出の為建てられたもの。

日本精蝋」公式サイト

関連資料

  • 日本精蝋・徳山工場
  • 日本金属・徳山製錬所(大正5年当時)
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