合成アンモニア
我が国の化学工業史上先駆的な合成アンモニア工業
◆クロード式窒素工業(現・下関三井化学)
設立 大正11(1922)年
所在地 下関・彦島
◆第一窒素工業(現・下関三井化学)
設立 大正15(1926)年
所在地 下関・彦島
合成アンモニアへの進出に関心を持っていた鈴木商店は、ロンドン支店の高畑誠一を通じてフランスのレール・リキド社のジョルジュ・クロード技師の開発した画期的な空中窒素固定法に注目し、大正11(1922)年このクロード式空中窒素固定法の特許を取得した。
大正11(1922)年鈴木商店は、下関市彦島にクロード式窒素工業を設立し、合成アンモニア工場を建設した。
その後、大正15(1926)年事業会社として第一窒素工業を分離・独立させ、クロード式窒素工業は、特許管理に専念することとした。
鈴木破綻後、両社は、三井鉱山系の東洋高圧工業に買収され、三井化学工業への吸収合併を経て三井東圧化学に、更に三井石油化学工業との合併により三井化学となった後、平成12(2000)年リン化合物専門工場として三井化学100%子会社の下関三井化学が設立された。この下関三井化学の本社および工場所在地は、正にクロード式窒素工業のかつての所在地に他ならない。