ニッパツ（日本発条株式会社）

鈴木商店・鉄材部の高知市商トリオにより起業した“ニッパツ”

日本発条株式会社(以下ニッパツ)は、昭和6(1931)年創業の芝浦スプリング製作所が前身となっています。昭和2(1927)年の鈴木商店破綻後、鈴木の整理業務に携わった坂本寿の呼びかけで鈴木・鉄材部に籍を置いていた楓英吉（日商）、井上清（井上商店）の3人が中心となり自動車用ばねの製造を計画し、昭和14(1939)年芝浦スプリング製作所を買収してニッパツのスタートを切りました。

新会社は、日商、井上商店ほかの出資により設立され、楓英吉が社長に就任し、日商と密接な関係により順調に発展しましたが、実質の経営は後年社長に就任する常勤の総務部長・坂本寿により運営されました。

創業の地・東京芝浦より横浜・磯子に本社工場を移したニッパツは、業界後発ながら戦後の急成長により世界一のばね専門メーカーに発展しました。

現在のニッパツは、横浜市金沢区福浦に本社・横浜事業所を構え、自動車用懸架ばね、シート、精密ばねなどの「自動車関連事業」、HDD用サスペンション、精密部品などの「情報通信事業」、産業機器や生活関連製品などの「産業・生活関連事業」の分野で“なくてはならないキーパーツ”を世に送り出しています。