辰巳会・会報「たつみ」シリーズ(62)「たつみ第62号」をご紹介します。

2024.3.21.

たつみ第62号表紙.png

 「たつみ第62号」は、平成11(1999)年1月15日に発行されました。鈴木商店に在籍していた会員からの投稿は途絶えて久しく、わずかに準会員からの投稿や過去のたつみ誌に掲載された投稿の再掲載を繰り返さざるを得なくなりました。

◇「現場」を歩くー神戸(「目録20世紀」)

 講談社発行の週刊Year Book「目録20世紀」82号に、かつて神戸を舞台に世界に羽ばたき、日本一の商社に躍り出た鈴木商店が拠点を置いた"神戸を歩く"と題し、創業地・栄町4丁目を訪れた記事が紹介されています。

 同記事には、幾つか史実と異なる箇所が見られる。以下を理解された上で、雑誌記事を読み替えていただければ誤解が生じないと考える。

 1.「創業地を栄町4丁目45番」としているが、当時の表示では、「内海岸通4丁目」(神戸倶楽部沿革誌)との記録もあり、"栄町(通)4丁目"と表示する地籍図もあり混在していたこと。これは、創業地の敷地が"栄町通"と"内海岸通"(現在の乙仲通)の両方に面していたため、2通りの表示が存在していた。

 2.「(明治35年)当時の商社業界は、三井物産、三菱商事が覇権を争っていた」とあるが、この時点では、三菱商事は、未だ誕生していない(三菱商事は、大正7年に設立された)、三菱合資が商事部門を担っていたが、むしろ三井物産と覇を争っていたのは鈴木商店であること。

3.「鈴木商店の創業が明治10年」とあるが、正しくは明治7年であること。

4.「明治19年、21歳の青年貿易商・金子直吉が雇用され、樟脳の輸入を手掛け、樟脳油 の独占販売権を獲得」とあるが、金子直吉が鈴木商店に雇用されたのは、20歳の時で見習い店員としてであり、樟脳油の独占販売権を獲得したのは、入社14年後の明治33年のこと。

5.「鈴木商店は、ロンドン、ハンブルグ、ニューヨークなど世界各地に代理店を設置」とあるが、実際は、世界各地に支店、出張所を置いていたこと。(記事の詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。)

「『カネタツ』マークと私との絆」中村勇吉 (たつみ第21号より転載)

◇辰巳会だより (詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。)

 〇全国大会  平成10年5月19日 於京都「新都ホテル」 参加者37名

 〇本部秋季例会  平成10年11月5日 於「桂林」 参加者29名

 〇東京支部新年例会 平成10年1月22日 於「築地スエヒロ」参加者18名

 〇東京支部春季例会 平成10年6月4日 於「清澄庭園"涼亭"」 参加者18名

 〇東京支部秋季例会 平成10年10月22日 於「三渓園」 参加者15名

◇辰巳会会員便り (詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。)

  

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