神戸市立神港高校の「神港祭」について報告いたします。

2015.10.5.

10月3日(土)、神戸市立神港高校(通称:市神)の文化祭「神港祭」が開催されました。同校は鈴木よねの寄付により大正6(1917)年に創設された日本初の女子商業である神戸女子商業(通称:女商)を一つの起源としています。なお、神戸女子商業の創立記念日は鈴木よねの誕生日である10月15日です。

本文化祭では、第一学年の学校歴史文化展が「女商文化サロン館」にて催され、鈴木商店に関するコーナーが設けられました。展示室の入口には神戸女子商業時代の正門が設置され、大正時代の雰囲気が醸し出されました。

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同コーナーでは同校の設立と鈴木商店、特に鈴木よねとの関係について解説し、神戸女子商業時代の校旗も展示されていました。ちなみに同校の校章は、鈴木よねの誕生日が満月であったことにちなんでデザインされたものです。

sinkou2.JPG傑作は生徒たちが制作した食パンアートです。パンを焦がすことで鈴木よねの肖像画を描き、勲章もしっかりと見ることができました。

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同校設立の由来については、婦人の経済的自覚と活動促進の機運、金子直吉をはじめ有志が女子教育の充実を訴える運動を起こしたこと、鈴木よねの賛同と寄付などが紹介されました。

sinkou4.JPG鈴木よねの寄付額は、総額2万円を超え、グランドピアノやトイレ棟も寄付。また金子直吉もタイプライターなどを寄付したといいます。鈴木よねが創設の功労者としてトップに紹介されていました。また同校創立10周年の際、神戸女子商業学校校友会同窓会が功労者としてよねに謝意を表しています。ちなみに、この年(昭和3年)は鈴木商店が破綻した翌年に当たります。

大正7年5月19日に校友会名誉会頭であった鈴木邸に生徒たちが招待され、記念学芸会が開催された際のプログラムも紹介されていました。

sinkou5.PNG兵庫県陸軍特別大演習が行われた際、鈴木よね邸には衆議院議長らが宿泊しています。またこの大演習を神戸女子商業生徒有志も参観していました。神港高校の島田教諭は、前年の米騒動・鈴木商店本店焼き打ち事件を受けて政治的・経済的・治安的政策の観点から兵庫県において大演習が行われ、鈴木よね邸も宿泊所としても選ばれたのではないかと語っておられました。

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次の写真は開校式の光景と一期生の集合写真です。

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