関西大学「産業セミナー」で鈴木商店に関わる講演会が開かれました。

2017.9.26.

2.開会(左が高瀬武典所長、右が西村雄志教授).JPGこの度、関西大学主催の第225回産業セミナーが同大学大阪梅田キャンパスにおいて開催されました。(9月23日(土)14:00~17:20) 「再考・『幻の総合商社』鈴木商店」と題し、「鈴木商店」研究グループによる研究成果を報告するものです。

関西大学経済学部教授・西村雄志氏の司会により4人の報告者による講演が行われ 、80名余の熱心な参加者が耳を傾けました。各報告者とそのテーマは以下の通りでした。

1. 加藤慶一郎氏  流通科学大学 商学部教授   テーマ:その半世紀の歩み:1874-1927

2. 髙畑新一氏   鈴木薄荷株式会社 常務取締役  テーマ:鈴木商店、成長への分岐点

3. 木山実氏  関西学院大学 商学部教授   テーマ:三井物産からみた鈴木商店

4. 藤村聡氏  神戸大学 経済経営研究所 准教授  テーマ:破綻した鈴木商店と生き残った兼松ー両社の命運を分けたもの

それぞれ異なる切り口から鈴木商店の実像に迫る研究内容です。流通科学大の加藤教授は、鈴木商店の創業から飛躍・発展、破綻までを分かり易く導入解説され、鈴木薄荷の髙畑常務は、創業者・鈴木岩治郎の経営手腕が後年の鈴木の発展をもたらしたこと、大里製糖所の売却、台湾進出等々創業期の分岐点を強調されました。

関西学院大の木山教授は、鈴木のライバル・三井物産の支店長会議議事録等の資料から鈴木の情報の速さ、情報収集力に一目置いていたエピソードを紹介、神戸大の藤村准教授は、兼松と鈴木の経営姿勢や内部統制の違い、三井、三菱と並んで多くの優秀な神戸高商出身者を採用した鈴木商店が内部統制の脆さから危機回避に後れを取ったことなどを計数資料を使って説明されました。 

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