「羽幌炭砿ファンクラブ」が結成され、活動を開始しました。
2019.2.20.
かつて北海道苫前郡羽幌町には、金子直吉の鈴木家再興の夢を実現すべく大正期に鈴木商店の子会社として発足した太陽曹達(現・太陽鉱工)が開発を進め、昭和15(1940)年に開坑し全盛期には「中小炭鉱の雄」と称された羽幌炭砿が存在していました。しかし、同炭鉱はその後のエネルギー革命の荒波に抗しきれず、昭和45(1970)年11月に閉山を余儀なくされました。
昨年7月、羽幌町在住の有志により任意団体「羽幌炭砿ファンクラブ」(代表:室田憲作氏)が結成され、活動を開始していますのでご紹介します。
同クラブは、平成27(2015)年9月に羽幌炭砿閉山45年を記念して開催され当記念館のメンバーも参加した一大イベント、「羽幌炭砿大同窓会」の実行委員のメンバーが中心となり新団体の発足を企画したもので、会員は炭鉱出身者に限定せず炭鉱に関心をお持ちの方であれば誰でも入会することができます。
同クラブの目的は、町内に現存する羽幌炭砿ゆかりの建物などの炭鉱遺産を後世に残していくこと、さらには炭鉱閉山50年の節目を迎える2020年に記念イベントを開催することを目指しています。
同クラブの最初の活動として、現存する旧炭鉱の建築物を知ってもらうことを目的に、現在「旧町民体育館」(勤労者青少年ホームレクリェーション大ホール)としてスポーツやイベント等に活用されている旧上羽幌小中学校の木造体育館(*1)の歴史を伝える看板(*2)の作製を進めてまいりましたがこの度完成し、2月4日(月)に旧体育館正面玄関の右手に設置されました。作製等の費用については地元の「留萌元気づくり助成金」が活用されています。
(*1)この体育館は、炭鉱閉山に伴い昭和46(1971)年に同小中学校が統廃合された後、上羽幌坑(羽幌炭砿の三つのヤマの一つ)に残されていましたが、翌昭和47(1972)年に町立中央公民館の向い側(羽幌町南7-3)に移築されました。
(*2)看板(左の写真)はアルミ製で縦1.5m、横1.3m。同小中学校の歩みや体育館の建設・移築年月日などが示され、昭和40年頃の航空写真が掲載されています。
※冒頭の写真は、「旧町民体育館」(旧上羽幌小中学校の体育館)、上の写真(左)は設置された看板と(右)はクラブのメンバーです。
なお、今後同クラブは炭鉱閉山50年の記念事業開催に向けて準備を本格的に進めて行く予定ですので皆様のご支援・ご協力をお願いします。
羽幌炭砿に関心をお持ちの方は、羽幌町内外を問わず是非「羽幌炭砿ファンクラブ」に入会されますようお勧めします。(入会費無料) 入会等についてのお問い合わせは事務局長・三浦義之氏(Tel.090-9759-7766)までお願いします。
羽幌炭砿、上羽幌小中学校の詳細については下記の関連リンクをご覧下さい。