愛媛県内子町が漫画「皇帝と恐れられた商社マン 高畑誠一物語 ~内子から世界へ~」を制作しました。
2025.2.13.
本年1月、愛媛県内子町はこれからを担う若い世代にその生涯を知ってもらい、将来を考えるヒントとしてもらうことを目的として郷土出身の偉人・高畑誠一の生涯とその功績を伝える漫画「皇帝と恐れられた商社マン 高畑誠一物語 ~内子から世界へ~」(全60ページ)を制作しましたのでご紹介します。
明治20(1887)年に内子町に出生した高畑誠一は幼少期より語学力と交渉力を磨き、旧制西条中学校(現・愛媛県立西条高等学校)を経て神戸高等商業学校(現・神戸大学)を卒業。明治42(1909)年に鈴木商店に入社すると大正元(1912)年、世界の貿易・金融の中心であったロンドン支店に赴任します。
大正3(1914)年、第一次世界大戦が勃発すると鈴木商店の大番頭・金子直吉の指示の下、高畑は大英帝国政府と連合国を相手に鉄材、船舶、食料品等の売買に縦横無尽に活躍し、同社のビジネス拡大に大きく貢献。英国の海軍大臣・チャーチル(後の英国首相)に「高畑はカイゼル(皇帝)を商人にしたような男だ」と評されました。(右下の漫画の場面)
昭和2(1927)年に鈴木商店が経営破綻すると翌昭和3(1928)年、高畑は永井幸太郎ら鈴木の元社員たちとともに、鈴木商店の子会社であった日本商業を改組し、日商(現・双日)を設立して再出発を図り、「Small, slow but steady」(小さくて、歩みが遅くとも堅実に)を社是に同社を有数の総合商社に育て上げました。
本年2月4日(火)、内子町では「少年の日を祝う会」に先立ち、この漫画の贈呈式が行われ、町内4中学校の2年生124人に贈呈されました。同町は、今後も「少年の日」の記念品として町内の中学2年生に贈呈する予定です。
なお、この漫画の制作に当たっては双日が原作・作画を担当し、当記念館は時代考証等に協力しました。
この漫画は、下記関連リンクの「内子町ホームページ」よりご覧いただけます。高畑誠一の生涯と数々の功績を是非ご覧下さい。