丸亀の大名庭園「中津万象園」と鈴木商店を掲載しました。

2014.10.19.

庭全景.jpg香川県丸亀市の名勝「中津万象園」を運営管理する「公益社団法人中津万象園保勝会」様より同庭園が鈴木商店と浅からぬ縁があったという情報をいただきました。

香川県で「栗林公園」と並ぶ大名庭園として知られる「中津万象園」は、丸亀二代目藩主の京極高豊により元禄元年(1688)年に築庭された回遊式庭園で、歴代藩主が丸亀城内より出かけては茶会や詩会を催したといわれています。

同庭園の変遷を土地台帳から見ると、明治期に入り京極家の手を離れ多度津の富豪・竹田氏の所有となり、大正7(1918)年に兵庫県芦屋の実業家を経て同年、鈴木商店(神戸市東川崎町)の所有となっています。その後、鈴木商店破綻により昭和2(1927)年12月に系列の浪華倉庫に所有権が移転され、さらに昭和9(1934)年から昭和11(1936)年までは蓬莱不動産(神戸市海岸通の鈴木商店内)の所有となっていました。鈴木商店の財務事情から頻繁に所有権が移り変わっていることが読み取れます。18年間という短期間ではありましたが、鈴木商店が丸亀の大名庭園を所有していたことは貴重な情報で、今後引き続き同庭園保有の経緯等を研究してまいります。

中津万象園については、下記のサイトをご覧ください。

中津万象園・丸亀美術館           

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