関門の鈴木商店ゆかりの企業訪問シリーズ ②日新リフラテック

鈴木商店時代の伝統を引継ぎ、非鉄金属製造を支える耐火物専業メーカー

彦島坩堝という名前からどのような企業を思い起こさせるでしょうか。ここでは黒鉛を使用した坩堝を生産しています。高熱に強いこの材料を坩堝に用いることで特殊な合金を作ることが出来、その技術力は現在の自動車産業になくてはならないものといえます。

工場内を記念館一同で拝見しました。内部を拝見すると焼き物の里でよく見かける煉瓦造の煙突が林立しています。それもそのはず、坩堝の製造過程は途中まで陶磁器におけるそれと同じで、1940年代に作られた工場施設群が現在でもかくしゃくたる姿を留めています。

ここでの取材一番の収穫は、なんと言っても「よね星」の焼き印でしょう。彦島坩堝時代に製品の商標として使用されていたマークがなんと、大正中期以降鈴木商店が用いていた商標でもある「よね星」だというのです。八方に伸びるそのマークを関門海峡で見ることができたことに、少なからず感動を覚えました。

現在は補修のためにふさいでいるそうなのですが、実は現存する事務所の玄関上部切妻部分にも同じマークが付いているとのこと。地元の記念館協力者一同がいくら探しても見つからなかった「よね星」が、この地にあります。是非ともこれからも長く使われて欲しいと願うばかりです。

  • 彦島坩堝の広告
  • 日新リフラテック工場
  • 彦島坩堝時代の本社事務所

TOP