関門の鈴木商店ゆかりの企業訪問シリーズ⑨「彦島製錬(旧・日本金属彦島製錬所)」

昭和61(1986)年、三井金属鉱業より独立し、彦島製錬となった同社は、鈴木商店が設立した日本金属彦島製錬所時代の「水平蒸留方式」から「電気分解方式」に移行した亜鉛製錬事業では、電気亜鉛、濃硫酸、硫酸亜鉛等の主力製品のほか電池用亜鉛粉(Zincell:ジンセル)の製造を本格化した。

さらに導電ペースト用各種金属粉や機能粉の製造を行い、電子機器の高度化に対応した製品ニーズに応えている。

同社の工場には、日本金属時代の鉱滓煉瓦造りの倉庫等が現役で稼働している。鈴木商店の関門の工場群を建設した前田組により建設され、帝国麦酒や大里製粉と同様鉱滓煉瓦造りが特徴である。

また、大正期に建てられ最近まで使われていた木造平屋造りの社宅群や彦島製錬診療所が福利厚生に大きな役割を果たしている。

  • 現在の彦島精錬
  • 鉱滓煉瓦造りの倉庫は現在も稼働
  • 日本金属時代からの社宅群

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